Cork

宇宙好きなApple信者の備忘録

高専でCanSatとかCubeSatとかモデルロケットやってる学生です

宇宙研の話とか③

どうも,みなさんこんにちは.

ふるたです.

 

今回も,前の話の続きです.

だいぶ長くなってしまいました.多分今回で終わります.

宇宙研の話とか①と②を読んでない方は,ぜひそちらから読んでください.

 

space-apple.hatenablog.com  

space-apple.hatenablog.com

 

宇宙工学研究会でのいろいろ(つづき)

と言うわけで,やっと3年生です.

今年もやったことは,主には去年とあんまり変わってません.

 

まずは去年のリベンジとして,缶サット甲子園にまたプロジェクトマネージャーとして出場しました.

今年は我らが SERA 史上初となる 350mL缶サイズのローバーの製作をすることにしました.そしてテーマは「系外惑星探査」.将来学生でも惑星探査ができるようになると仮定して,小型で比較的安価な探査機をつくることを目標にしました.まあ,他にもVRとかタイヤの工夫とかいろいろやりました.詳細は長いしめんどいので割愛.

さらに,1つだけじゃ面白くないということで,空中で分離する缶サットにもすることにしました.なので着地後に動くローバーと,ロケットから放出後にグライダーのように滑空する子機の2機体を製作しました.

2つとも合わせて350mL缶にのサイズに収まるようにします.

今年はしっかりとメンバーとも連携をして,協力して製作を行うことができたと思います.

ギリギリまでうまくいかず,調整に調整を重ねて迎えた中部東海地方大会.

今年は台風等なく,ちゃんと大会が行われました.(直前まで雨は降ってたけど)

結果はなんと 優勝!!そして全国大会出場が決まりました.

1年間自分がいろいろなところで経験を積んだこともありますし,何より今年入部してきた1年生がとても優秀.子機の製作はほとんど彼らに任せていました.彼らがいなければこの結果は無かったと思います.

 

というわけで,ここから全国大会に向けて改良の日々が始まりました.

夏休みはほとんど部活に行ってました.ほかのメンバーもみんな遠いのに毎日学校に来て作業をしてくれました.

地方大会で上手くいかなかった点を挙げて,どう改良するのか何度も議論して.

何度も学校で打ち上げ試験をして.

ミッションはより具体的に「火星探査」となりました.

全国大会は岐阜県で行われ,岐阜大学各務原市の航空宇宙博物館が会場でした.

全国大会は結構豪華で,宇宙飛行士の山崎直子さんが審査員なんですよ.あと,スポンサーにローソンがついてます.

やはり,直前まで不具合が連発し,「あれを直したら今度はこれがなんかおかしくなった」という状況が続きました.

それをメンバーで何とか乗り切り,迎えた10月13日全国大会当日

私たちは運が悪いのか,今年は全国大会で台風が来て,急遽1日目の日程は中止.

3日間で行われる予定だった日程が2日間に詰め込まれて,バタバタでした.

まず,開会式.

伝統?みたいな感じで選手宣誓があるんですね.一応甲子園って名前がついてるので.

その選手宣誓をなぜか私がすることに.

めっちゃ緊張しました.変なところで体力を使った気がします.

開会式が終わったら,すぐに機体審査と打ち上げ試験です.

機体審査も無事?通過して,自分たちの打ち上げの番になりました.

缶サットをロケットに収納し,発射準備をしたところで不具合が発生.なぜか勝手に缶サットが中で動き出してしまいました.急いでもう一度セットし直して,もう一回発射準備したところでまた缶サットが中で動き出してしまいました.

私はもう頭の中真っ白でした.とりあえずプログラムを少し修正して,もう一度セットして発射準備.

3度目の正直ってやつですかね.今度は誤作動などなく,完璧ではありませんがしっかりとそれぞれ動いてくれました

そして,帰って次の日のプレゼンに向けて取得したデータをまとめて,グラフ化して...

半分徹夜状態で仕上げたプレゼンを発表し,あとは結果発表.

全国大会優勝は副賞がついていて,ヨーロッパのESA缶サット大会という世界大会みたいなののゲスト参加権が与えられます.(それはそれでお金とかいろいろ大変なんですが..)

 

私たちの結果は 土岐賞(どきしょう)

????????????????????????

みなさんなんだそれって感じですよね.

いわゆる 技術賞 らしいです.なんか有名な方の名前からとっているらしい..

分かりやすくいえば 3位 でした.

惜しくも優勝ではなかったですが,自分たちの全力を出し切れたし,一応賞はもらえたし,良かったです.

来年は私は4年生になるので出られませんが,1年生たちの新チームが優勝できるようにサポートしたいと思います.

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製作したローバーと滑空機
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全国大会での打ち上げと表彰された時

 

少し戻って夏休みの話,今年も高専スペースキャンプと言いたいところですが,今年は顧問の先生の所属されている航空宇宙学会の『航空宇宙フェア』というイベントに参加させていただきました.

私たちは,また別に製作していた室内用500mL缶サイズのローバーで操縦体験を出展しました.

個人的にはいろいろな企業さんのお話を聞いたり,他の大学の方とお話ができたりしてとてもいい体験でした.

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缶サット甲子園機体と室内用操縦体験機

 

そして,やっぱり高専スペースキャンプ.

内容はほとんど同じなので説明しませんが,今年は高専で開発しているCubeSatが本当に宇宙に行くことが決定し,よりそれに似せた2UサイズのCubeSatモデルでした.

今年は 1.5泊4日 くらいだったかな.去年よりは作業時間が多かったです.

あと,今年は特別公演がとても良かったです.イプシロンロケットプロマネの井本さんの講演でした.いろいろと興味深いお話が聞けました.

そして何とか4日間乗り切り,競技の結果は....なんと 最優秀賞

グループの方がとてもいい方々でしたね.今年も相変わらず過酷でしたけど.(来年はもういいかな..)

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高専連携衛星(kosen-1)イメージと2U-CubeSatモデル

 

他にも,先生と先輩との3人+東京の偉い先生の合計4人で,宇宙系の企業の見学(+東京観光)をさせていただいたり,夏休みはある意味充実してましたね.

 

また時間が飛んで現在.

また今年も種子島ロケットコンテストに出場します.

現在はそれに向けて新機体を製作中です.結構順調かな.

Rocket はいろいろあって,高度競技ではなく定点回収部門というのに出場します.

いかに発射点の近くにロケットを着地できるかと滞空時間で競う競技です.

また,種子島終わったら記事を書くとおもいます.

 

自分のこれまでの SERA でのことは,ざっとこんな感じですかね.

 
やっと終わり 

思った以上に長編になってしまい驚いています.皆さん最後まで読んでいただきありがとうございました.

これからは備忘録としての記事(ラスパイとかの話になると思います)も書いてくつもりなので,ぜひ次回も読んでください.

実はいっぱい下書きは溜まってるんですけど,どれも中途半端で書ききれていません.ごめんなさい.

ではみなさん,ごきげんよう